GAP-SENSORで土も測れる!?電子応用の計測ノウハウ
弊社のメイン製品である渦電流式変位計(GAP-SENSOR)ですが、対象物は鉄、ステンなどの磁性体やチタン、アルミなどの非磁性体が計測できることは皆さまご存じのところかと思います。
しかし、少し工夫を加えれば土や樹脂、ゴムなどの絶縁体なども計測できることをご存じでしょうか。
今回はそんな金属以外の計測事例の中から、3つほどご紹介をさせていただきます。
ケース1:土のふくらみを計測したい
通常渦電流式変位計では、土などの絶縁体は計測することができません。
しかし、その細かなギャップの変化を計測できるという特徴や、精度、再現性の高さから、土質試験機で、土の柱を上から押しつぶした際、側面のふくらみを計測出来ないかというお問い合わせもいただきます。
そこでケース1では、下イラストのようにアルミ箔を供試体に貼り付けてターゲットにし、そのアルミ箔の変位をとらえることにより、土のふくらみを計測することを可能にしました。
この方法は今でも土質試験の分野で広く用いられております。
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ケース2:アスファルトのズレを検出したい
続いてのケースはアスファルトのズレの計測です。
傾斜をつけた際にアスファルトがどの程度ずれているかを模型実験により検証する際、アスファルトの変位を細かく計測するためにギャップセンサをご使用いただきました。
ケース2では、下イラストのようにステーを設置することにより、アスファルトが傾斜方向にずれると、ステーがセンサ側に近づく用ターゲットを配置しました。
このターゲットをセンサで検知することにより、アスファルトのズレを細かく検知することができます。
このように、ターゲットと計測をしたいものが同様の動きをする場合は、アルミ箔などの薄膜でなくても汎用のステーなどを簡易なターゲットとして計測することもできます。
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ケース3:樹脂材の回転計測
最後の事例は樹脂を用いた回転計測です。
こちらは少々特殊な事例で、カタログにも掲載していない事例となります。
こちらの事例では、ターゲットが小さくステーや薄板を取り付けるスペースがありませんでした。
また、回転物なのでアルミ箔などを貼り付けると、遠心力などで脱落してしまう可能性もありました。
そこで弊社で知見のありました、磁性塗料をご提案しターゲットに塗布していただくことで、センサに反応することが確認できましたため、回転計測に利用していただきました。
塗料によっては反応しないものがありますので、磁性塗料を用いての計測をご希望の場合は、弊社営業担当までお気軽にご相談下さい。
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